「天下一品のやめる理由を知ると、やめたくなくなる」イリイスト日記22日目残り68日

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残り68日の三人称日記。書くのに少しずつ慣れてきたかも。

とはいえバイアス解除に役に立つのかはまだ分からない。とはいえは最後まではやり切りたい。今日もいきます。

◇

雨が降るとやる気がなくなるそうだ。

私のことではない。"彼"のことだ。

基本的にめんどくさがり屋でサボる理由、辞める理由を探しているような人だ。

雨が降れば"彼"がそう思うのは想像に難くない。　

雨が降ったことで散歩に行きにくくなり、1日5000歩のノルマをこなさないようでやる気がなくなっているのだろう。

ところで一時期"彼"は辞める理由やサボる理由がとてもうまくなっていたように思う。

何にも挑戦せずに自分ができない理由を考えることに時間を大量に使ってきて、さらに何度もそのできない理由を推敲させてきた。

そうそうでは太刀打ちできないくらいレベルが高い。

"彼"が言うにはそのポイントは言い方だそうだ。

文章で書くとその理由はたかが知れてる。

しかし、あたかも何度も挑戦したように、ダメ「だった」ように話すと人は共感するようだ。

なぜかというと"彼"の言葉を借りるなら「多くの人は必ず何かに挑戦しているから」だそうだ。

結婚したり、子供を育てたり、会社員として毎日仕事をしたり、社会の中で何かに向かって行っている。

そんな人たちに自分が何かに挑戦したかのようにダメだったように話すだけで相手は勝手に共感してくれるというのだ。

自分の経験値ではなく相手の経験値で自分に跳ね返して共感を得るそのやり方は、どうも私にはむず痒く感じる。

しかし強力な効果はここから現れてくる。

相手が共感してくれて話が盛り上がると、今度は自分に跳ね返る。

「自分は頑張った、よくやった、よくやったよ」と。

そうなると、夕方前に始まったその話は満足感が湧き上がってきて終電前にはすっかり辞める気になっているらしい。

これが"彼"の辞める理由は天下一品だなと思う理由だ。

とはいえこれは過去の"彼"だ。

今は雨が降っても少々の雨なら外に出るようになっている。

どうやら辞める理由が天下一品すぎて最高最低にダメだと思いやすかったらしい。

多少の辞める理由ならそこまで最高で最低な理由に光り輝かない。

誰でも辞めようと思うことはあるし、だらけることだって普通にある。

しかし、"彼"はそこに時間を使いすぎた。天下一品の辞める理由を磨き続けすぎた。

たしかにそこまで言語化されれば、私でもむず痒くなる。

ともあれ、今はそうではないのだから辞める理由ばかり考えるかも意外と良いのかもしれないと思わされる。

いやまてよ、とすると、1番大変なのは何気なく書いたあの一文に全て集約されているような気がする…。

さっき書いたあの文章、どこだったか。

まぁいいか。誰でも忘れることはある。

最近は2000年代曲特集。今日のジャズアレンジは、さくら(独唱)、島人の宝、もらい泣き、ワダツミの木。

「ただジャズが好きなだけ」な毎日ジャズピアニストの金子将昭。見てるだけで音楽やジャズや文化が詳しくなる動画を投稿しています。
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