「手段は違っても目的が同じなら良い。」イリイスト日記9日目 残り81日目
今日もバイアス解除のために三人称で日記を書いていく。
9日目だが全然慣れずに一人称になってしまうことも少なくない。
そうなるともう誰が書いてるのかわからなくなり、逆に客観的に慣れたりするので、手段は違うが目的は達成されそうだ。
代わり映えのしない今日もイリイスト日記を書いていこうと思う。
「不安をなくすには先を考えない事が良いかも？」イリイスト日記8日目 残り82日｜金子将昭／毎日ジャズピアニスト｜note
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「窓際のかねこ」という設定があるらしい。
私のことではない。"彼"から聞いた話だ。
引きこもりが長く続き、健康意識が高まり、情報を集めるなかで、日光に当たることでメンタルが改善されることを知ったらしい。
そこで"彼"は、窓際にちゃぶ台を置き「窓際のかねこ」という設定を日光に当たるのとともに楽しんでいるみたいだ。
もっともその「窓際のかねこ」は深い意味はないようで、会社における「窓際族」のような意味もない。
ただ、"彼"は健康だからというだけで、窓際で日光に当たるのが嫌みたいだ。
何かの設定を入れることでそれ自体を楽しいものにしようと考えているようだ。
確かに人生は便利だから、効率的だからというだけで行動は決定されない。
そういった点では何かを楽しくできることは大事なことかもしれない。
しかしどうだろう。
もし君が友人から「最近さ、窓際のかねこっていう設定で、日光にあたるのにハマっているんだよね」と打ち明けられたら。
コロナの影響がここまで来たかと思うだろう。私ももしかしてそうなのかもしれないと心配している。
しかし"彼"に至ってはそんな素振りは一切ない。むしろ楽しんでいるみたいだ。
きっと"彼"はズーム飲みをしたとしても、その「窓際のかねこ」の設定を楽しんでいることをさも楽しそうに話すだろう。
それも窓際で日光にあたりながら。
実は一度"彼"に聞いてみたことがある。「窓際のかねこ」のストーリーは一体どんなものなのかと。
きっと人物設定、背景、関係性、全てにおいて決まっているのかと思いきや、決まっているのは「窓際のかねこ」という言葉だけのようだ。
さらに困ったこと、そこから先のストーリーを膨らませる気が一切無いときてる。
一体何なんだ？「窓際のかねこ」という設定は。
いや、その設定を持つことは楽しいとしても、なぜ楽しめる？！
何を楽しんでいる？
たった1人で窓際でちゃぶ台を置いてコーヒーを飲んでボーッとしている。
日光に顔を向けて目を瞑りながら笑顔で「眩しいー」と一言。
さっぱりわからない。
一体何がそこまで楽しくさせるのだろうか。
いやまて。
さっぱりわからない僕は、今自分の楽しさは理解しているのだろうか。
他人のことにそれは変だの、普通ではないだの口出すことはあるが、私自身何か楽しいと思ったことはあったのだろうか。
常に第三者であり、参加しないことで自分を隠してきているのではないだろうか。
いや、そんなことはない、僕はきっと幸福だ。
幸福とは何だろうか。
さっぱりわからない。
しかし"彼"は楽しそうだ。「窓際のかねこ」という設定だけで。
しかし考えてみると天気の良い昼間に日のあたるリビングでワインでも飲みながらゆっくりするのは悪くないかもしれない。
しかし、それはたまにやっている。
ということはそれはすでに楽しいということか。
とすれば私はすでに幸福なのだろう。
つまり私はすでに「窓際の私」であると。
そうか、そういうことか。
明日「窓際の私」という設定でいつもと同じことをしてみよう。
きっと楽しいかもしれない。
その話を"彼"にしてみよう。しかし"彼"その設定について何も質問しないだろうな。
なんだ、そういうことか。
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毎日ジャズピアニストかねこ
