からっぽな頭がとても大事。
将棋の一手詰めに5分くらいかかるかねこです。
最近は悩み事や進まない行動などの問題の多くが対話を続けて認知をすることでほとんどが解決されてきました。
対話も楽しいのですが、最近はするテーマもなくなってきました。
それでもちょっと無理やり何か考えてみようかなと思ったりしてみてます。
しかしでてきません。からっぽの雰囲気で歯磨き粉がきれいにからっぽな感じ。絶対何も出てこない感じ。
その時に感じました。この感覚どこかであったなぁって。
以前にとある仕事でアーティストの音楽制作をやっていた時にアレンジアイディアに困りこれが生みの苦しみか、と頭を抱えたことがあります。
このからっぽの感じ、何も出てこない感じ、あの時の感じだ!
クリエイトする瞬間って何か十分にため込んでその中からアイディアがたくさん湧き上がってくる状態より、このからっぽの状態からの瞬間がクリエイターとしてのスタートかもと思ってしまいました。
僕は作曲もします。学生の頃の作曲を始めた時期のことを覚えているのですが、始めたばかりの頃はアイディアがありすぎて、一曲にアイディアを詰め込みすぎてしまいます。
数をこなしていないあので表現をあれもこれも使い切ってない。だからどれだけでもアイディアがたくさんある状態。
そこから作曲を仕事なんかでやったりすると、アイディアとかいってられなくなります。そしてそのうち枯渇して、自分の技術にない案件がやってきたりしてテンパります。
しかし、そうであってもそんな仕事を乗り切ると結構満足して作品が仕上がったりします。
あの瞬間がクリエイトだったのかもしれないなぁ、そんな風に思っています。
あのなんだか透明な中でからっぽの自分が何も考えずに作業をする感じ、とても心地よい。
自分は過去で作品を作っていない、今で作品を作っている、そんな感じがとても楽しい。
宮崎駿さんがあれだけの功績を残していて、過去の作品についてさほど興味がないというインタビューを見たことがありますが、クリエイターにとってその瞬間が生きているってことなのかなぁ、なんて思いました。
その時は、なんでだろ、って感じたのですが、今はなんとなくそういう意味なのかなとじぶんなりの仮説をたてれるようになりました。
それはきっと自分との対話を続け、自分との感覚を把握していく中で好き嫌いですませず、分析して変えていく、そんな作業の積み重ねからたどり着いた答えなような気がしてます。
自分が求める答えは他人にはない、きっとそうなのだろうなと思います。
ただひたすら自分と向き合い、向き合っても多分そこにはだれもいないからっぽでそんなところから何か作り出す、そんなことが楽しい。
これを考えていてふと思いました。和風ジャズを作る時の即興演奏はこれにとても近いのです。
なるほど、自分はこういったことにとても心地よく感じるのだな。
いつもは物事の問題や悩みそういったことと対話を続けていましたが、自分のアート性と対話をすることは珍しいような気がする。
ジャズは好きです、とよく答えます。
どこかと言われれば難しいですが、即興演奏はやっぱり好きです。
きまったことをその通りにやってくださいっていうのはどうしても苦手です。仕事だとやるのですが、自分の好きなもの即興です。
昨日の記事に嫌を大きな嫌で捉えて隔離せずに、嫌のコアを探して分析それを解決していって良い風に変えてしまうってことを書きました。
即興演奏の好きな感じもあえて書くなら、これなのかなと思います。
何もない透明な中で空っぽの自分が何も考えずに何かを作り出す。その作り出すものは自分ではわからないけど、確実に自分が弾いていて、そのできるものにワクワクしている。
できたものは必ずしも両手を上げて素晴らしい!というものではないことが多く、それは過去の経験値で考えられないから、と分析ができた。
目の前に起きたことが自分にとって安全か危険かということは記憶によって初めて成立します。
そうでなければわからない、というのが通常だと思います。
食べ物があって安全な食べ物か危険な食べ物か。りんごなら安全なことは過去の経験でしっています。プラスチックは食べれないのは過去に知っています。
作品もこれは素晴らしい!と思ったものは過去にそのような素晴らしい作品があったからきっとすぐに素晴らしいと思える、そうなんだろうな、と感じました。
実際に仕事で作品を作る時は若干今風など意識しますからできたら両手を上げて喜べる時もあります。
過去にあるものであるからです。
僕はどこか過去になかった物が好きなのかもしれません。
しかし、過去になかったものは未来にあるとして、その未来は過去と陸続きであるとも思っています。
音楽ジャンルは様々なジャンルがありますが、アリシアキースもルイジョーダンもゴスペルもワークソングも同じ文脈で語ることは可能です。
音楽は孤島ではなく常に陸続きです。離れることはありません。
僕が毎日歴史を勉強していたり、過去の作曲家や曲の背景、その人が生まれた年や背景を調べているのはそういったことがあります。
今日の配信。最近はR&Bを勉強。
音楽が好きだけど、音楽だけが好きではないのです。その陸続きである、文化・芸術・経済・政治・社会問題、それらが全てに関連している音楽好きなのです。
なので僕は線引きはしていない音楽好きです。
ジャズが好きだからハーバード・フーバーはなんだ頭に入ってます。
世界大恐慌から立ち直れずに大統領職をルーズベルトさんに渡した大統領、とはいえ周りからの支持は熱かったみたいです。
陸続きであることを知ることで音楽を知ることで音楽だけ知ることではなく、世界を知ることになる。
世界を知れば自分の過大評価はおさまり、その価値観をもとに新たな表現・行動ができる。
きっとそうやって学び続けるのが楽しいのだろうな。
透明な中で空っぽの僕が、何も考えずに何かを作る、その作品を僕自身がわくわくしている、そんな今日のブログでした。
「ただジャズが好きなだけ」な毎日ジャズピアニストの金子将昭。毎朝6:30〜コーヒーとジャズと演奏生配信。演奏動画にテキスト解説。みてるだけで音楽教養かも。かねこのジャズチャンネル。チャンネル登録よろしくね(✿︎´ ꒳ ` )↓
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毎日ジャズピアニストかねこ