最近読んだ本に、レイ・アレンというバスケットボール選手の話が載っていた。
3ポイントシューターとしていくつかの記録をもつNBA屈指の選手。
その選手にインタビュアーはすばらしい才能をもっている、といったらしい。
そうすると、レイ・アレンは「僕の努力を軽くみないでほしい」と答えたそうだ。誰よりも一番チームで練習しているし、チームメイトにきいてもそうだと。
そして学生時代の監督に聞くと彼はそこまで光ったものはなかったらしい。
そんな彼の話を読んで、才能という言葉はもしかすると努力をしなかった人のいいわけなのかもしれないと自分は思ってしまった。
何度自分には才能がないからな、とあきらめの言葉をはいたかわからない。
もしかして、いやそんなことはない、なんて思いながら才能なんてもの努力だ、と心の奥底で思っていたけど、これを肯定すると自分が何もできていないことが浮き彫りになる。
自分の現在を否定するのはとてもしたくない。自分がだらけてていいわけだらけなところはなんて自分で認識したくない。
だからここは才能がないんだ、という言葉で落ち着きたい。
あなたが努力していない、ダメな人なんです。
こんなこと、到底受け入れられない、だから気づかないフリをしていた。
しかし、やっぱり、努力を適切に積み上げることが才能というものにかたちを変えていくんだろう、レイ・アレンの話をみてそう思う。
もちろん、その努力を続けることが才能だ、という風にものごとを細かく難しく、言葉の修飾で捉えることで自分をさらにごまかすことができる。
しかし、そんなことに努力をするならやはり積み上げることに努力をするしかないのかもしれない。
何も特別に努力をしていなかった人が、ある日100mを走ったら、ある人は早くてある人は遅い、そんなことはある。
同じ授業を受けたのに、それ以外勉強していないのにある人は点数が良くてある人は点数が悪い、そんなことはある。
人によりけり多少の違いはあるのは当然だ。
その中で自分が伸ばしたいと思ったものはひたすら積み上げるしかない。
ワープはない。
きっと、自分はどこからでたいした努力もせずに、今専門家レベルになれる、そんなことを思い描いているのだろうとおもう。
ここで断言したい、ない、と。
あったとしてももう自分にはそれは気づいていない。
何も積み上げていないのは問題ない。問題は、積み上げている人たちが他にいる、ということ。
その人たちと同じレールになるなら自分もやはり積み上げなければ。そうしないとその人たちに追いつかない。
いつだって、その人の恵まれた環境や才能とセンスに自分が諦めることは簡単だ。
そんなことをしたい人生だったのかなぁと思えば全然違う。
人に嫉妬するくらいなら毎日積み上げるしかない。ありがたいことに積み上げることは誰でもできる。
しかし困ったことに世の中は楽しく幸せに生きれてしまうからそんなに頑張って無理に積み上げることもしなくても良い。
積み上げれなくて困っているとしたらそれはそんな悪いことではない気もする。そもそも積み上げなくてもよい環境に世の中はなっているのだから。
そんな積み上げることができないからと嘆くより、今を楽しく生きる方が良い様な気もする。
とりわけ、自分は積み上げてみようと思う。それがどうなるかはわからないし、結果も悲惨なことになるかもしれないが・・・。
自分は楽しんでやれているので幸いだ。とりあえずは改善を繰り返して積み上げる。
ただただ地味にやっていこうと思う。
才能とセンスと恵まれた環境は自分が頑張らないためのいいわけ。もうこれをいうのをやめにしよう。
自分のセンスのなさを受け入れながら。
「ただジャズが好きなだけ」な毎日ジャズピアニストの金子将昭。毎朝6:30〜コーヒーとジャズと演奏生配信。演奏動画にテキスト解説。みてるだけで音楽教養かも。かねこのジャズチャンネル。チャンネル登録よろしくね(✿︎´ ꒳ ` )↓
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